皆さんおはようございます.マリンです.
前回に引き続き東大航空宇宙工学専攻の院試の様子をお伝えします.
専門科目(午前)
試験の場所は昨日と一緒.相変わらず決まった時間にならないと教室に入れないので,廊下に立ち尽くす.この時点での手ごたえとしては,専門科目をぶっちぎればなんとかなるだろうという感じ.例年のセオリー通りに出題されることを願い,いざ入室!
試験まではまとめノートをパラパラめくりながらどんな問題が出るのか考えていた.すぐ近くの内部生の集団は昨日の数学の出来栄えで盛り上がっている.どうやら例年より少し難しかったらしい.
というわけで,午前の専門科目が9時からスタート.制限時間は3時間.長い….
さーて流体はどんな感じかなー?
ぱっと見,ポテンシャル流れ.しかしところどころに圧縮性の文字が….
第三問くらいで圧縮性流れとポテンシャル流れを関連付ける式を答えよ.という問題が出た記憶がある.
「ポテンシャルが存在する条件って非圧縮性であることじゃなかったっけ?」
まったく自信を得られないまま最後の1問を残して次の問題へ.
航空宇宙システム学は制御工学とロケットにまつわる問題.あまり惹かれなかったので材料力学を選択.
材料力学はさすが航空宇宙工学専攻らしくロケットに関する問題.えーと,ロケットが飛んでいて,横風が吹いて,回転しないようにスラスターで制御して….
この問題は横風による分布荷重に加えて,慣性力による荷重も考慮しなければいけない所がポイントだったと思う.材力はあまり好きじゃなかったけど,めげずに対策しておいてよかったぁ.何とか完答.ただ,計算が結構だるく時間を消費してしまった.
三つ目の選択は推進工学.ばねマスダンパ系の一見基礎的な問題だがここに思わぬ落とし穴が….
最初の問題は内容は忘れたが瞬殺.
次!ふんふん,地面が正弦波になっているのね.そんでもって初期条件の下で振動の解を求めよと.なんだ簡単じゃん,と取り掛かる.
数分後…
「計算量多すぎ!!!解けるはずだけど解けない!!!!」
この問題はほんとに地雷だったらしく後から聞くと内部生も同様に泥沼にはまったひとが多かったようです.何とか解を導出したもののまったく自信ない.その次,ページをめくると….
さっきまで正弦波だったのに今度は地面が矩形波になってる!!
まったく手が伸びず.今更手を引くわけにも行かず….
そのあとは各問題の見直し.数学に引き続き,差がつきそうな問題をあまり解けなかった.
午前の試験終了.昨日と同様に静寂のなかでおにぎりを食らい寝る.
専門科目(午後)
午後は1時半からテストスタート.例年のセオリーだと午後は私の得意なブレイトンサイクルが出るはず…!
ぱらぱら問題をめくっていくとやはり出た!しかし様子がおかしい.カルノーサイクルも絡んでいる.でも,何とか35分くらいでごり押し完答.
流体へ突入.まぁたポテンシャル流れかよ….今年おかしくね?多分受験した多くの人がそう思ったと思う.
内容は一様流と湧き出しの重ね合わせ.しかし,座標が直交座標.ポテンシャル流れは極座標で慣れ親しんでした私は盲点を突かれ慌てる.「やばい,湧き出し量は記号からなんとなくわかるけど導出ができない」最後までポテンシャル流れへの苦手意識は消えなかった.
とりあえず湧き出し量は決め打ちして次の問題へ.そこらへんからは少しは解けたように思うが,またもや最後の1問が解けず.
最後の気力を振り絞り材力へ.うげ…トラスかよ….しかも熱膨張しやがるし.
一応,解を絞りだしたもののまったく自信を持てず.材力の二問目は梁の曲げに関する基礎理論.
圧縮荷重の時と引張荷重の時とではヤング率が異なる部材が登場.ここら辺から集中が切れ始めた.解答はできたものの見直しする前に試験終了.終わったーーー!!!
答案回収後は一斉にざわつく.少し耳を傾けてみると今年はやはりハズレ年だったらしく内部生も苦戦した様子.
手ごたえとしてはあまりできた気はしなかった.けど,周りもできていないならひょっとしたら受かるんじゃね?程度.
翌日は面接だが,院試は実質この時点で終了.長かった.
大学院入試の面接についても以下の記事で紹介しています.併せてごらんください.
そんなわけで,長い長い院試勉強は幕を閉じたのでした.
今回はこの辺で.
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