みなさん,こんにちは.
ご無沙汰しております.なんだかんだで入学から二ヶ月も立ってしまいました.他にいろいろやりたいことがあり,しばらくほったらかしにしていたこのブログもほそぼそと再開したいと思います.というわけで復帰第一弾は,入学してみた感想とよくある質問への解答です.
入学してみて
すでにご存知の方も多いと思いますが,2018年9月入学者および2019年4月入学者の人数,内訳が発表されましたね.こちらにリンクを貼っておきます.気になる航空宇宙工学専攻の合格者ですが…
合格者割合
内部生 49/56(人)
外部生 14/46(人)
という結果でした.こう見るとやっぱり内部生が圧倒的に強いですね… 外部生の合格倍率は約3.3倍.外部合格者14人のうち6人が9月入学でしたので,私と同時に入学した人は私含めて計8人ということでした.我ながらよく頑張った.
さて,東大の大学院はどんなところなのかと皆さん気になると思います.この点に関しては,専攻や研究室に依存する部分もあるので一概には言えませんが,とりあえず私の所属する航空宇宙工学専攻はほとんど授業に縛られることはありません.というのも,修了までに必要な単位数は30単位.そのうち12単位は修士輪講会(後述)と航空宇宙工学演習(謎)で埋まっていますので,実際に授業をとって補充しなければならない単位数は18単位ということになります.そして,殆どの授業が1コマ2単位なので結局二年間で9コマの授業を取れば卒業できてしまいます.弊研究室の先輩が航空宇宙工学専攻は,入るのは難しいけど出るのは簡単という日本の大学の風潮によく当てはまっていると言ってました.たしかにそうなのかも…
東大の大学院に入ると,ガイダンスで授業便覧みたいなものが配布されます.(少なくとも私の専攻は配布された)そんでもって,その便覧やらシラバスを見ながら授業を決めるのですが,
選択できる授業がとにかく多い
大学院ってどこもこういうものなんですかね?情報工学系の授業や精密工学,なんなら経済学の授業も基本的には取り放題です.(注:場合によっては研究室の教授から許可を得る必要があるみたいです)弊研究室の教授は他学科,他専攻の授業を取ることに寛容なので同期の中でもとっている授業の内容は多岐に渡ります.私は,航空機にまつわる最適制御の授業と軌道設計の授業に加え,人工知能に関する授業とエージェント論の授業をとっています.現在5コマ分しか授業をとっていませんが,正直もう少しとっておけばよかったかも.
修士輪講会
航空宇宙工学専攻では,修士の数少ない必修の一つに修士輪講会というものがあります.正直その存在は実際に入学するまで知りませんでした.どんなものかというと,7月と11月の年2回(修了までに計4回)M1とM2が集まって自分の修士で行っている研究に関して輪講形式で発表するというもの.発表前には予稿の提出が求められます.これが結構落とし穴で,予稿の提出期限が6月中旬なのです(私もつい数日前に提出しました).要するに修士に進級したら約2ヶ月で修士輪講会の予稿を作成しなければなりません.さてどうするのか.内部生の多くは,M1最初の修士輪講会では卒論の紹介を行うそうです.たしかに,修論でも卒論の延長時間がない中では発表テーマに自身の卒論を用いるのは得策だと思います.一方で辛いのは修士では卒論と全く違う研究をしたいと考えてる場合(私です).こんな研究ができればなぁくらいのぼんやりした研究計画はいつしか頭の片隅に追いやられ,入学からしばらくはkaggleやら機械学習の基礎理論の勉強をしていました.それ自体決して間違ったことではないですが,もっと修論テーマについて前々からサーベイなりなんなりしておくべきでしたね.結果的に私は予稿提出まであと2,3週間になったあたりからわっせわっせとサーベイを始め,従来研究+今後の方針という感じで半ばヤケクソの予稿を提出したのでした.以上から言えることは,
時間に余裕があるうちに修論でやりたいことや興味のある理論に関するサーベイをすべき
ということ.特に私のように外部生は修論で卒論とは全く違うテーマを扱うことも多いはず.修士になって自由な時間も増えていろいろ手を出すのはもちろん良いことですが,修論テーマに関してはちゃんと意識を巡らせておきましょう.私のようにならないためにも.
よくある質問
最後によくある質問についてここでまとめて解答したいと思います.(たくさんのコメントや質問ありがとうございます)
Q. 過去問の解答をいただけませんか?
A.申し訳ありませんが,私も過去問の解答は持っていません.また,私が過去に解いた答えについても正解なのか保証ができないためさし上げることはできません.ちなみに内部生は有志が作成した過去問解答を共有しているようですが,流出は厳禁なようです.というのも,航空宇宙工学専攻は内部生も容赦なく落ちる専攻なので自分たちが不利になるようなことは極力避けたいのでしょう.ですが,過去問解答が手に入らなくても,良い参考書を手に,諦めず勉強すればきっと合格できると思います.
Q.研究室見学には行きましたか?
A.院試の前にはどこにも行ってないです.ちなみに東大の航空宇宙工学専攻は院試後に合格者を対象に研究室見学会を行っています.詳しくは以下の記事をご覧ください.また,見学に行かなかったからと行って直接院試の結果に悪影響が出ることはありませんのでご安心を.
最後に
入学から二ヶ月ほどが経ち,新たな環境での研究生活にも慣れてきたところですが,今後も出来る限りの頻度で更新していこうと思いますので,どうぞよろしくおねがいします.
それでは今回はこの辺で.
お忙しいところ失礼します。
自分は東京理科大の理学部物理学科の(来月から)2年生になる者です。
自分も大学院で東大航空宇宙か東工大機械系に入りたいと考えているのですが、理学部所属ということもあり工学系の院試に関する情報がなく、また周りに同じ方向性の仲間もいません。
そこで、マリンさんにいろいろと質問したいことがあるのでメールをしてもよろしいでしょうか?
はじめまして。
質問でしたらいつでも受け付けておりますので、以下のアドレスへどうぞ。
可能な限り返信いたします。
the.wall.blade@gmail.com